CAMERON RUSSELL – TRANSFORMING FASHION

キャメロン・ラッセル ―変貌するファッション業界

モデルたちはすばらしい活動家よ、とキャメロン・ラッセルは言っています。 マティ・カーンがニューヨークでトップモデルに会い、気候変動や影響力、次に私たちがなすべきことについて話し合いました。

ファッションモデルのキャメロン・ラッセルは、彼女が持つ最大の財産を最高のプロポーションに保つよう気をつけています。 ショーでも、地下鉄でも、私たちが待ち合わせたこのブルックリンの明るいカフェでも、彼女は小さなエクササイズをこっそり持ち込んでいます。短いポッドキャスト、「New York Review of Books」の最新配信、Tumblrで見つけたクラスなどです。 

ラッセルが私のハートをつかんだのは、3年前のTED でした。今は広く知られている、美しさと特権について語ったあの TED です。ラッセルはいつも本を読み、書き、聞いているような人で、 彼女の得意科目はインドアサイクリングのクラスより、文学です。 

最近、ラッセルは気候に関してずいぶん深く考えています。 グローバルな問題に対して抜本的な解決策があればいいと思っており、 人々を教育したいと考えていますが、 何より私たちに問題に真正面から向き合ってほしいと彼女は願っています。 私たちはこの地球を危険な状況に追い込んでいて、 何らかの取り組みを始めないといけない段階に来ているのです。 

とは言え、私たちの多くが問題に関わることをためらう理由もラッセルには分かっています。「長い間、私もこう思っていたの『環境について勉強したくなんかない。 気分が落ち込むだけだし、 問題が大きすぎる。 どうしようもない。 自分にできることなんてないわ』ってね」 

しかし、彼女の心の中の活動家は必然的に目を覚ましました。 そして仕立ての良い服の袖をまくって仕事を始めます。 それ以来、彼女はショートビデオやソーシャルメディアを通して、また、Vogue.com のレポーターとして環境問題に対する意識啓発をしています。 

グローバルトレードを受け入れない人たちを無視することで、「ファッションは気候変動を抑えられるほど成熟していると思う」とラッセル言っています。「我々は巨大な組織よ。 我々は消費者産業だわ。 それに、ホントにホントにクリエイティブなの。 私たちが作っているのは誰もが思いを寄せ、身に着けるもの。 私たちは、個人と強力なつながりを持ち、感情に訴えるものを作っているの。 それに私にとっては、実際に文化を変えて行けるものなのよ」 

ではどこから手を付ければいいのか、ラッセルに心当たりがあるようです。 

Cameron Russell, THOMAS KLEMENTSSON/MINK MGMT

自分がどれほど力を持っているか理解したとき、女性はすべてのリスクを厭わなくなると思うの。


CAMERON RUSSELL
 

気候はみんなの問題だけど、特に女性に関係している部分とか女性に影響のある部分は? 
「私は気候問題をいろんな分野に共通する問題だと捉えているの。 人種、階級、性別も大いに関係しているわ。 他人は時にそのことに驚くけど、 影響を受けている人は性別の要素によっても違って来るわ。 その好例は、アフリカでは自給自足農業の 80% を女性が担っているの。 彼女たちは子供を育てるし、お年寄りの世話もする。だから彼女たちは動けない、 移動できないのよ。 そのため、気候の変動でチャド湖が干上がると、すでに始まっているけど、男性は仕事を見つけるために移動できるけど、 女性はその土地に縛り付けられるの。 彼女たちは自分で収穫して作ったもので生きて行く。 これは、私たちが解決策を議論する時に、真剣に考えなくてはならないことよ。 こうした女性たちは当事者で、 その会議に出席するべきだわ」

「気候がみんなに関係することだと気づき始めたとき、影響を受ける地球上のあちこちや世界中の人々全員に解決策が必要なことをあなたは理解するのよ。 気候変動の認識と緩和を推し進めるために、尊重しなければならない人の声を考えると、それは一人一人の声なの」 

いわばあなたが事業として始めた話し合いに、本当にポジティブに貢献しているモデルは? 
「モデルは魅力的な活動家たちね。彼女たちはメディアにアクセスできる数少ない女性だもの。 特にグローバル・サウス(南半球の発展途上国)の女性は、メディアにはアクセスできないわ。 統計はまったくばかげている。 だから、モデルたちが声を上げるといったん決断したら、彼女たちはとてもパワフルよ。 アレック・ウェックやリヤ・ケベデといったモデルたちは、ある種気候に関連していると思われる活動をしているわ。 リリー・コールはこの問題に深く関わっている。 他にもたくさんいて、 良いニュースはそれが増えていることね」

「ファッションは今後5年間で、ありえない変貌を経験すると思うの。 2020年にはグローバルな転機を迎えるはず。つまり、その頃には排出物がピークに達し、減少に転じさせなければならないの。 ファッションは世界で最も汚染を広げる産業の一つだけど、6人に1人はこの産業に従事している。 それは、明日停止できるようなものではないわ。 それに誰がそう願うでしょう? 私たちが決めなければならないのは次に何をなすべきかです。 そしてそれは大事になるでしょうね。 だからこそ、大勢の人にアクセスできる H&M のような企業が、いま対話を持とうとすることは絶対に不可欠よ。 なぜなら、それがたとえ氷山の一角だとしても、この問題を重大だと捉えていることを他の企業に示すことは非常に重要だから」

2016年でも、まだその革命に対する女性の力は過小評価されていると思う? 
「ええ、過小評価されていることを私たちは分かっているし、 そのことに愕然とするわ、本当に。 衣料労働者の約 80%は女性なの。 工房に行ったことがあるなら、本当の意思決定者を除いて、ファッションに従事している人は、ほとんどが女性であることが分かるでしょう。 これには当惑するわ。 業界全体では、世界中で非常に多くの人を雇っていて、 おそらくその 80% か 90% は女性。 そして、残りの 10% の人が管理している。 まったく野蛮だわ」

変わらないといけないものは何?
「これは壮大で、本質的な質問ね。 今ちょうどモリー・クラブアップルの 『Drawing Blood』 を読んでいるの。私、小さなお宝を見つけたわ。 基本的に彼女は、多くの産業でかつて女性がいかに力を持たなかったかを語っているの。 それが、彼女たちが力を持ったら、以前、彼女たちを抑えつけていた小さな不公平がすべて消えたの。でも、今もそれを克服しなければならない他の女性やもっと不遇な人たちもいるわ」

「これは複雑よ、だって、そういう人たちのために発言したり、入れ込みすぎたりすることで、自分の力や財産や影響力を失いたくないでしょ? ただし、覚えておかないといけないのは、自分が働いている業界がまだ変わっていないってこと。 自分のポジションが変わっただけ。 私自身それをひしひしと感じるの」

「活動を始めてから今日まで、私はとてもパワフルなモデルだったわ。 そしてある意味、業界の問題すべてを目のあたりにするのは大変だった。 でも、私には力があることを忘れないようにしたわ。自分がどれほど力を持っているか理解したとき、女性はすべてのリスクを厭わなくなると思うの。 女性は仕事で自分よりヒエラルキーが上の人を見上げて、『自分の信じることを実行したり、発言したりするのは、あの地位になるまで待たないといけない』と思いがちだと思う。でもそれを待っていたら、いつまでたっても本当のことは言えないわ。」

気候がみんなに関係することだと気づき始めたとき、地球上のあちこちに解決策が必要なことをあなたは理解するのよ。


CAMERON RUSSELL
 

若い女性や若いモデル、特に、あなたに会って仲間に入り、積極的に取り組みたいと言う人たちに伝えたいことは?
「多くのモデルが活動家になりたがっていると思う。 そして、 多くの時間は彼女たちを仲間に入れるために費やすわ。 「私も仲間に入れて!」っていうモデルたちの名前が入った Google スプレッドシートを作っているの。それは基本的には組織化だけど、少し励ましにもなっているわ」

「でも、どんな組織モデルなら、これらの問題に対してより総括的な組織になれるかを、ずっと考えてきたの。 興味深い方法はたくさんあったわ。 でもファッションモデルってあまり一緒に働くことがないので難しいの。 ショーは一緒にやるけど、そんなに一緒に働くわけじゃない。 私が始めたころに比べると、ソーシャルメディアが発達してずいぶん人々を自立させてマシになったけど、みんな違うエージェンシーに所属しているから、団結するのは難しいわ。 だから、私が今取り組んでいるのはそこね」

気候に対するあなたのミッションは何だと思う? 
「最近、大統領候補討論をたくさん見たの。 みんな成長や賃金や経済については触れるけど、 私たちの将来がどうなるかは分からない。 私は一般的な基本給、社会保障、より良い住宅政策など、何が持続可能なのか興味があるわ。 それが私たちの将来になるんだもの。 だから、メインストリームの政策とは別のところで話し合いがしたいの」

「私たちは気候について取り組まなければならないという、まったく愚かな現実の中にいるにもかかわらず、この話題について話し合うと通り一遍の解決策を出し、その解決策に対応さえしない。 私にとって、いますぐそこにある解決策は、問題をちゃんと受け止めてさえいないわ。 その解決策は問題を実際より小さく見せるか、我々を絶望させるかのどちらかよ。 私たちは信頼できる改革主義がどんなものか見出さなければならないわ。 そしてそういうアイデアを探し出し、 それを活用する必要があるのよ」



キャメロン・ラッセル

INSTAGRAM: @Cameron_R

TWITTER: @CameronCRussell

モデルの秘密 

キャメロン・ラッセルは、ワールド リサイクル ウィークをプロモーションする M.I.A と H&M の新しいミュージックビデオに出演しています。 

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