H&M Studio AW25: ブルータリズムとファッションの融合 | H&M

「ブルータリズム」は主に1950〜60年代の建築様式として知られており、シンプルでブロック状のフォルムや、打ち放しコンクリートなどの素材使いが特徴です。そしてブルータリズムの影響はファッションの世界にも色濃く現れています。力強い素材感、機能性、ミニマリズムを軸に、幾何学的なフォルムや、くすんだ落ち着きのある色味が、ブルータリズムのスタイルを形づくっています。過度な装飾を排し、実用性と誠実さを重視した、エッジの効いたデザインが魅力です。

H&M Studio AW25 のコレクションは、特に素材使いや露出した構造において、特にブルータリズムから大きなインスピレーションを得ました。デザインチームは、裏地や縫い目、留め具をあえて見せることで、ドレスやニット、レギンス、アウターウェアにおける素材が持つ無骨さと、その中に潜む新たな可能性を表現しました。さらに、生地の切りっぱなしやペプラムのディテール、背中のドレープ、ジッパーを見せるデザインが、ジャケットやドレス、ブラウス、パンツの構築的な要素を際立たせています。

「AW25コレクションでブルータリズムに注目したとき、私たちは“未来性や機能性”が、“伝統やノスタルジー”とどこかでつながっていることに気づきました。ヴィンテージ感のある定番アイテムも、上質で構築的な素材を使うことでまったく新鮮な印象へと生まれ変わったのです。そして“モジュール性”にも注目し、一つのアイテムをいかに多様な方法で着こなせるか、という視点で考えるようになったんです。」と、アン＝ソフィー・ヨハンソン（H&Mウィメンズウェアのクリエイティブアドバイザー兼デザイン責任者）は語ります。

AW25コレクションは、対照的な要素の中にある「つながり」を見出すこともテーマの一つです。ブルータリズムの無骨さと、職人技の持つノスタルジー。サンパウロに息づく多様な伝統とモダニズムの融合、そしてストックホルムの洗練されたミニマリズム。フェミニンなシルエットに見られる、やわらかさと厳格さの共存。

「私たちデザインチームは、日常の装いに対して常に新しく大胆なアプローチを探し続けています。今シーズンは、シャープなシルエットや無骨な素材、意図的な構造によって“力強さ”を表現することに大きな魅力を感じました。そして、どのアイテムにもある“複雑なシンプルさ”が、それぞれを特別な存在にしているのです」とアン＝ソフィー・ヨハンソンは語ります。

H&M Studio AW25コレクションは、テーラードからリラックス感のあるスタイルまで幅広く展開。たとえば、前がブラックで後がダークグレーの異素材を組み合わせたブレザーとそれに合わせたスカート、メッシュパネルが施されたスパンコールのペンシルスカート、細身のブラックウールパンツなどのテーラードアイテムに加え、ブラウンデニムのジャケット＆ジーンズセット、エプロンとスリップドレスのセット（単体でも着用可能）、マキシ丈のニットワンピース、バルーンシルエットの軽量ナイロンジャケットなど、ラフでこなれた印象のアイテムが揃っています。アクセサリーには、取り外し可能なバックル付きのダークブラウンのレザーヒール付きニーハイブーツ、柔らかくてルーズなシルエットのバーガンディレザーの大型バッグ、フォグブルーのレザーグローブ、そして存在感のあるイヤーカフがラインナップ。

ブルータリズムの影響により、H&M Studio AW25では、素材の無骨さや機能性の重視が明確に表れています。しかし、それと同時にもうひとつの特徴が際立っています――それは「ありのままの状態」です。

「ウール、シアリング、デニム、ナイロンといった素材を、できる限り手を加えず、“素材本来の姿”を活かすことを重視しました。」分解と再構築を探求しながらも、何よりも恐れを知らない自己表現の力をを称賛しています」とアン＝ソフィー・ヨハンソンは語ります。

H&M Studio AW25 は限定店舗およびオンラインストアにて9月25日(木) より発売。