シモーン・ロシャとH&Mのユニークなデザイナーコラボレーション
シモーン・ロシャの世界が初めて広く世に開かれ、皆さんに届けられます。ロンドンを拠点に活躍中のアイルランド人デザイナーと、今年のコラボレーションも少しご紹介します。
歴史と遺産 ディテールと生地。 ファミリーとコミュニティー 女性らしさの多面性。 ファッションデザイナーのシモーン・ロシャは、1986年ダブリン生まれ。彼女の作品とコレクションは、彼女が大切にしているものに捧げるオマージュです。 若手の才能を集めた「ファッション イースト(Fashion East)」の一人としてキャリアをスタートさせ、フローラル、装飾、襟、パールといった「ガーリッシュ」な要素に微妙なニュアンスを加えて再解釈した、彼女の現代的な美しさが評価されました。 2020年のロンドン・ファッション・ウィークでデビューして以来、彼女は常に自分のルーツであるアイルランドと香港の伝統を重んじた、複雑で研究し尽くされたコレクションで世界に名を馳せました。
H&Mとのコレクションを制作するにあたって、ロシャは時間をかけて自分のブランドのアーカイブを振り返ったり、過去のコレクションを見直したり、愛着のある作品を丁寧に作り直したりして、今の時代に合った思いがけない新しいデザインに仕上げています。
「正直に言うと、すべての作品を見直すのは本当に感慨深いものでした。特に自分が誇りに思っていたシーズンを振り返る素晴らしい機会でしたし、自分のターニングポイントだと感じたコレクションや、初めての時は思い通りにいかなかった、ちょっとした珠玉のアイデアを見直すことができました。 とにかく、アーカイブはデザイナーとして仕事をするうえで非常に重要なものです。 私たちは、毎シーズンアイデアを使い捨てにするようなブランドではありません。ときどき過去の提案を振り返り、シルエットやフォルムを進化させ続けるブランドです」とロシャは言っています。
Simone Rocha x H&Mコレクションでは、アイコニックなレディースウェアをはじめ、メンズウェアやキッズウェアも同時に発表、彼女が初めて家族全体のワードローブを提案します。 すべての服が互いに会話するようにデザインされています。 では、今年のコラボレーションではどんなアイテムがお目見えするのでしょう。 繊細なチュールのドレス、タータン仕立て、ビーズ付きのシャツ、ケーブルニット、トレンチコートなどのアウターウェア、キラキラ輝くジュエリーやパールをあしらった靴などのシグネチャーな小物などが登場。 シリーズ全体がクリーム、ピンク、レッド、ブラックをミックスしたシモーン・ロシャ独特の詩的なカラーパレットになっています。
「デザインの各段階でのアプローチは、ある人にとってはシモーン・ロシャを知ってもらい、初めてこのブランドを楽しんでもらう機会であること、また、ある人にとってはこれまでのブランドの歴史を思い出す機会であることを、デザインの各段階でいつも意識していました。前に手に入れ損なったバージョンのアイテムや、ずっと欲しかったけど手に入れられなかったアイテムをゲットできるかもしれません。H&Mを通じて新しいアイテムやタイムレスで、特別なアイテムをゲットし、今持っている過去のコレクションのアイテムとコーディネートすることもできるでしょう。女性、男性、子供たち。みんなに気に入ってもらえるアイテムがあればいいなと心から思っています。」とロシャは言っています。
ロシャにとって家族は、友人や協力者のコミュニティと同様に最も大切なものです。したがって、Simone Rocha x H&Mのストーリーは、彼女の周りで彼女にインスピレーションを与えてくれる人々によって実現されています。何人か名前を挙げると、スタイリストでありコラボレーター、親友でもあるロビー・スペンサー、モデルで友人のテス・マクミラン、姉妹のアジョワ・アボアーとケセワ・アボアー、活動家であり芸術家で、評価の高い女優のデイジー・エドガー=ジョーンズらです。
「シモーネと一緒に仕事するときやショーの舞台裏では、いつもある種の暖かさを感じます。ストレスは一切なく、仕事場は、日頃から彼女にインスピレーションを与えてくれる人たちでごった返していて、そのことが、一種の仲間意識と安心感を生み出しているんです。一緒にいて楽しい人達に囲まれているので、私はいつも居心地が良かった。彼女とは4シーズン一緒に仕事しているけれど、その度に皆に合うのが楽しみ。デザイナー、スタイリスト、着付けスタッフ、みんな顔馴染みばかりで、本当にとても素晴らしい仲間たちです。そして私はいつも、一緒に笑いながら彼らに巻き込まれることを楽しみにしています 」とマクミランは語っています。