Kenzo x H&M Designer Collaboration 2016 Carol Lim, Ann-Sofie Johansson, Humberto Leon

Kenzo x H&Mのデザイナーコラボレーション

H&M は今年、パリのファッションハウス Kenzo とデザイナーコラボレーションでタッグを組むことになりました。 クリエイティブディレクターのキャロル・リムとウンベルト・レオンの Kenzo x H&M に対する意気込みを聞いてみましょう。

#HMBalmaination の熱狂が沈静化して以来、私たちは次のH&M のゲストデザイナーは誰なのか思いを巡らせていました。 そして今日、ついに H&M が次のデザイナーコラボレーションが Kenzo であることを発表しました。 11月3日より限定ストアとオンラインで世界一斉発売されます。このコレクションはレディース、メンズともウェアとアクセサリーが展開されます。
H&M Magazine はクリエイティブディレクターであるウンベルト・レオンとキャロル・リムに会って、Kenzo x H&M について詳しく聞いてみました。 

H&M がコラボのアイデアを持ってきたとき、どう反応した?
キャロル・リム:「ホントに興奮したわ。 明らかに私たち、大勢の素晴らしい人たちの最後尾にいたから。 『私たちって、いい仲間同士ね!』って感じ」

緊張した?
ウンベルト・レオン: 「いいや。 僕たちは自分を信じ、 お互いを信頼してるからね。 僕が『これどう?』って言うと、キャロルは『こんな風にしたらどう?』って言うんだよ。それが僕たちのコンビ、持ちつ持たれつだ」

キャロル・リム: 「もう、緊張することはないと言い切れるわ。 私たちはワクワクするの、考え始めるときも、計画し始めるときも、『じゃ、今回は何について話す?』と自分たちに問い始めるときも。で、思ったんだけど、今回のコレクションで、私たちはどういうメッセージを発信したいのか、ハッキリさせようよ」

それで、何に決まったの?
ウンベルト・レオン:「ブランドと僕たち自身について本気で語りたいんだ。 H&M と一緒にお客様やファンのみんなを、リアルな Kenzo ワールドに招きたいね」 

ブランドと僕たち自身について本気で語りたいんだ。


Kenzo クリエイティブディレクター、ウンベルト・レオン
 

マスコミでは、これでもかというマキシマリストぶりを見せつけるウンベルト・レオンとキャロル・リムですが、この日は彼らの原点となった軽装。 リムはシンプルなコーディネーション。 それがインスピレーションとなって 2002年にグローバルなファッション小売店 Opening Ceremony を立ち上げました。 この事業が後押しとなり、2011年、伝説的なフランスのファッションハウス KENZO での新しいチャンスをつかみました。 H&M とのコラボレーションを立ち上げることに、 彼女とレオンが「イエス、今すぐにでも。イエス」と二つ返事で答えたのはそのためよ、とリムは説明しています。
「私たちの哲学とは、好奇心があること」とリムは言います。その衝動( 新しい物に対する欲求、伝統への反発)は二人に共通のもので、スタート時から二人をつないでいました。 二人ともカリフォルニア大学バークレー校の学生で、服とグルメ、アート、音楽に目がありませんでした。「その当時でさえ、自分たちの好きな物の本質に迫ろうとしていた。好きな料理でも好きなバンドでも」とリムは回想します。「 随分気にしたわ、本質的ってどういうことか、すごく気にしていたわ」

レオンとリムは、二人とも半年以内に大学を中退するとニューヨークへ移り、ファッション業界で働いていましたが、まだ本当にやりたい仕事は見つかっていませんでした。「だから、香港へ旅行に行き、私たちを初めて会わせてくれた友人を訪ねたの」とリム。 二人は大都会の息吹にハマります。その喧噪はニューヨークを思い出させました。 そこには「クリエイティブで自分を表現している人」 がいっぱいいると、リムは感じたそうです。「当時のニューヨークと香港はとてもエキサイティングだった」とリム。そして、レオンとリムはそこに行きたいと思ったのです。 彼らがニューヨークに降り立つ前にすでに Opening Ceremony のアイデアの基礎は固まっていました。 そして、ダウンタウンをコンセプトにしたショップができると、カッコイイ若者が集まるようになり、彼らは人気の多国籍な一団へと進化しました。

それが、Kenzo の知るところとなり、 5年前、パリの重役がレオンとリムにアトリエの舵取りを任せたいと声をかけました。 以来二人は、自分たちのファッションのアイデアを開拓し続けています。 レオンとリムは、大胆さを楽しんでいます。 彼らは特異性を信じています。 何が彼らにそうさせたのか当惑している人がいても、かまわずにトラの顔を刺繍したスウェットシャツをランウェイに送り出しました。でも今はもう当惑する人はいません。 4年後、そのスウェットシャツ自体がファッションアイコンになりました。

賢三 はまったく新しい女性の服装を創造したの。


Kenzo クリエイティブディレクター、キャロル・リム
 

レオンとリムは、未だに自分たちをアウトサイダーだと認識しています。特にフランスでは。そのスタンスは少なくともブランドの役に立っています。 高田賢三は 1970 年にブランドを立ち上げ、パリを席巻。 当時は彼もシーンの新顔だったとリムは強調します。

「 彼は、パリに来て女性のためにデザインした初めてのアジア人デザイナーよ。賢三はまったく新しい女性の服装を創造したの」とリム。「彼の服には色が咲き乱れる。 爆発だよ。 それが印象を作り出している」とレオンが付け足しました。 レオンとリムは高田の独特のシルエットや柄よりも、彼の情熱を自分たちの Kenzoのコレクションに受け継いでいます。「要するに製品は素晴らしくなくっちゃね。人がそれを買って着たいと思うほど。それも、話のタネのためだけじゃなくて、それを着た姿を想像したくなるような。今の人は、着る物や自分を表現する方法に多くのオプションを持っている。それは素晴らしい事だけど、 私たちにとっては、より気を配り、人がワクワクするような服を作り続けなければならないということなんだ」とレオンは言っています。

H&M のクリエイティブアドバイザー、アン=ソフィ・ヨハンソンは、二人が上手くやることを疑っていません。 彼女は「Kenzo x H&M の世界の創造性、楽しさ、ファッションを愛する気持ちを、皆さんと共有する日が待ちきれないわ」と言っています。

まぶしい未来。

H&Mでの、そしてKENZOでのコレクション全体の特徴は? 成功を確信する根拠は?
ウンベルト・レオン: 「(コレクションの)1点1点がそれぞれに価値があって、特別感があるけれど、同時にコレクション全体に一体感があるようにしたいんだ。 つまり、ドレスをゲットするのと同じようにワクワクしながらTシャツを手にして欲しい。 どのアイテムもデザイン性を高くしたい」

キャロル・リム: 「そうね、そしてとにかく、いつも強みと弱点を明確にすることがすべて。 私たちは、自らの得意分野と何が出来るかを知っているわ。 そして Kenzo のチームが優れているところと、彼らが出来ることを知っているのよ。 みんながクリエイティビティを発揮する場を設けるようにしているの。 そうすれば、それぞれのアイデアに関して意見交換が生まれる。 それは本当に簡単な時もあるんだけれど、 様々な考え方が出て来て難しい場合もあるわ。 でもいいのよ! 最後には上手くいくんだから」

コレクションの理想的な客層は?
キャロル・リム: 「理想的な客層は、新規のお客様だと思うわ。 特定の女の子を設定したりしないし、 そうしたことないわ。 もっと多くの人にブランドを知ってもらって、その豊かな歴史と私たちが作り上げたものを好きになってもらいたいの。私たちにとって、すごくエキサイティングなことよ」

Kenzo x H&M の世界の創造性、楽しさ、ファッションを愛する気持ちを、皆さんと共有する日が待ちきれないわ


H&M クリエイティブアドバイザー、アンソフィー・ヨハンソン
 

お二人は約15年間一緒に仕事をしてきて、KENZOでも5年が経ったけれど、 それぞれの役割は年々変化して来た?
ウンベルト・レオン: 「おかしなことに、最初から役割分担をしていたんだ。でも徐々にそれぞれの責任が一つになるような気がするね」

キャロル・リム: 「ビデオゲームのギャラガをやってるような感じ。 2機の宇宙船が一つになって、より大きくより強くなるの。 それが私たちよ!」

一日の終わりには、どうやってリラックスする?
キャロル・リム: 「ウンベルトには双子の娘さんがいて、私も小さい子が二人いるから、一日の終わりには食べさせて、お風呂に入れて、お話を読んで。密かな楽しみね。 本当に幸せな一日の締めくくりだと思うわ。 でもそんな風にならないことも多いのよ、やり残した仕事を片付けたりするから。 それでも、家族と過ごす時間はすごく、すごく私にとって大切」

「いわゆる普通のリラックス法とは違っていても、素敵な方法よ。 少なくとも、一日中仕事していることとは違う種類の労働だから。 実際、ウンベルトとは長年の友人だから、一緒にやる仕事とプロジェクトはすべて楽しんでいるの。 本当に面白いのよ。 面白くなくなったら、あるいは本質的でエキサイティングだと感じられるようなことが出来なくなったら、他のことをやろうといつも言ってきたの。 でも今のところ、私が見る限り、自分たちがやっていることを気に入っているわ。 私たちの人間性そのものなの。 たくさんやりたいわね」

色の崇拝者だけど、実は嫌っているトーンはある?
ウンベルト・レオン: 「とんでもない、 全部大好きだよ。 世に送り出すベストな瞬間がいつになるか、というだけのこと。 どんな色もすべて、それぞれの時が来るんだ」 

 

KENZO

1939年、高田賢三、日本の姫路市に生まれる
1964年、高田賢三、パリに渡る
1972年、パリで初のファッションショー開催
1983年、 Kenzo メンズウェアを発表
1988年、 Kenzo 初の女性用フレグランス発売
1999年、 高田賢三、ファイナルショー
2003年、アーティスティック・ディレクターとしてアントニオ・マラスを迎える
2011年、アーティスティック・ディレクターにキャロル・リムとウンベルト・レオン就任
2016年、11月3日から Kenzo x H&M 全世界一斉発売

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